(2020-07-11 初稿 - 2021-05-18 転記・追記)
はじめに
約12年ぶりにデスクトップPCを購入した。長い間デスクトップPCを使っているという意識はあったものの、12年間もの間、購入していなかったとは思ってなかったなぁ。(汗)
購入したデスクトップPCは、パソコン工房のSTYLE-M1B4-R535-RXSで、OSはインストール無しの製品。
ちなみに、価格は約10万円。新型コロナの給付事業の振込み時期に購入したので、記念で買ったということに。
購入したデスクトップPCの主なスペック
[マザーボード] ASUS PRIME B450-A
[CPU] AMD(R) Ryzen 5 3500 (3.6-4.1GHz/6コア/6スレッド/16MBキャッシュ/TDP 65W)
[メモリ] 16GB (DDR4-2666 8GB×2)
[グラフィック] NVIDIA(R) GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6
[電源] 500W
インストールの前にセキュアブートをOFFに
インストールOSが無いPCを購入したので、まずはOSのインストールから始めるが、インストールするOSは、筆者お好みのDebian。
2020年6月だったので、インストールしたDebianのバージョンはBuster(10.4)。
Debianは、Stretchの時代からUEFIに対応しているとのことだが、セキュアブートには対応していないので、セキュアブートをOFFにしないとDebianをインストールできない。
マザーボードの種類によって、セキュアブートをOFFにする設定が異なるので、購入したPCがマザーボードのBIOSでセキュアブートをOFFにできるか心配だった。
起動直後にDELキーまたはF2キーを押してBIOSに入り、最初はセキュアブートの設定を切ることができなくて焦ったが、あらかじめ設定されていたパスワード削除することにより、無事にセキュアブートの設定をOFFにすることができた。
Busterのインストール
UEFIの準備が整ったので、いよいよDebian Busterのインストール。
有線でネットに接続し、Debianのnetinst版を用いてインストールした。
インストールは、いつものように正常に終了したが、再起動するとXが起動しなかった。
グラフィックボードが、Nvidia製品だから、Xが起動しないのは想定の範囲内。
ちなみに、インストールしたデスクトップ環境は、筆者お好みのLXDEで、とても軽く普段の利用では必要十分な機能がある。
sudoをインストールする前なので、rootになって以下のコマンドを実行。
# apt install nivdia-detect
# nvidia-detect
Detected NVIDIA GPUs:
08:00.0 VGA compatible controller [0300]: NVIDIA Corporation TU116 [GeForce GTX 1660 Ti Rev. A] [10de:2182] (rev a1)
Checking card: NVIDIA Corporation TU116 [GeForce GTX 1660 Ti Rev. A] (rev a1)
Your card is supported by the default drivers.
It is recommended to install the
nvidia-driver
package.
# apt install nvidia-driver
nvidia-driverのインストール後、再起動して無事にXが起動した。
Desktop PCの各種設定
以下は、細々とした各種設定。
このデスクトップPCは、筆者のメインPCとなるので、IPアドレスが固定していた方が、他のPCからのssh接続などで便利。
当初、デスクトップのネットワークマネージャ(Wicd)のアイコンでIPアドレスを固定しましたが、実際には全く固定化できず、少し焦った。
以下のとおり、/etc/network/interfaces を編集することによってIPアドレスを固定することができた。
# vi /etc/network/interfaces
allow-hotplug enp0s3
auto enp0s3 # <= 追加(自動起動)
#iface enp0s3 inet dhcp # <= コメント化(DHCP を使用しない)
iface enp0s3 inet static # <= 追加(IP アドレス固定化)
address 192.168.11.11 # <= 追加(IP アドレス)
network 192.168.11.0 # <= 追加(ネットワークアドレス)
netmask 255.255.255.0 # <= 追加(ネットマスク)
broadcast 192.168.11.255 # <= 追加(ブロードキャストアドレス)
gateway 192.168.11.1 # <= 追加(デフォルトゲートウェイ(ルータの IP ))
dns-nameservers 192.168.11.1 # <= 追加(ネームサーバ(現時点ではルータの IP アドレス))
dns-search exsample.com # <= 追加(DNS 検索)
なお、IPv6を利用しない場合は、以下で無効化できる。
# vi /etc/sysctl.conf
# 最終行に追加
net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1
sudoのインストール
sudoが使えないといろいろと不便なので、以下のとおりsudoをインストールする。
# apt install sudo
# visudo
# User privilege specification
root ALL=(ALL:ALL) ALL
hoge ALL=(ALL:ALL) ALL #<= 自分のユーザ名を追加
ディレクトリ名も英語でないと不便なので、以下のとおり英語表記に変更する。
$ sudo apt install xdg-user-dirs-gtk
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
mozcのインストールと辞書のコピー
日本語変換には、fcitx-mozcを利用している。
前のPCのユーザ辞書には登録単語を追加しているので、scpでコピーして再利用。
なお、コピーにはsshのインストールが必要。
$ sudo apt intall fcitx-mozc
$ scp (既存のPC名):.mozc/user_dictionary.db .mozc/
LXDEを使っていると、どのgvimをインストールしたら良いのかよくわからないが、最もシンプルそうなvim-gtkをインストール。
sudo apt install vim-gtk
なお、利用するフォントは、NOTO MONOの14を用いるように .gvimrcに追記。
$ vi .gvimrc
set guifont=NOTO\ MONO\ 14 #<= 追記
ブラウザは、Google chromeをインストール。
最近のaptは、ダウンロードしたdebもインストールできるし、依存のパッケージもインストールしてくれるので、すごく賢くて便利。
$ sudo apt install google-chrome libappindicator3-1
家庭内のPC名(ホスト名)解決
家庭内のPCは、/etc/hosts に記述して、アクセスが簡単になるようにする。
ここでは、既存の /etc/hosts をscpでコピーします。
$ scp (既存のPC名):/etc/hosts /etc/hosts
3台までしか無料で利用できなくなってしまったDropboxだが、このPCは筆者のメインPCなので、以下のとおりダウンロードしたdebファイルをインストール。
$ sudo apt install dropbox.deb
.Xsessionrcのコピー
rubyやpythonで簡単なコマンドを作成し、~/bin ディレクトリに入れて、便利に使っている。しかし、インストール直後は、~/binにpathが通っていなかった。
pathを設定するには、いろいろな方法があるが、GUIログイン、sshのログインの両方ともに~/binにpathを通せる .xsessionrc を用いた。
ちなみに、コピーした.xsessionrc は以下のとおり。
# ~/.profile: executed by the command interpreter for login shells.
# This file is not read by bash(1), if ~/.bash_profile or ~/.bash_login
# exists.
# see /usr/share/doc/bash/examples/startup-files for examples.
# the files are located in the bash-doc package.
# the default umask is set in /etc/profile; for setting the umask
# for ssh logins, install and configure the libpam-umask package.
#umask 022
# if running bash
if [ -n "$BASH_VERSION" ]; then
# include .bashrc if it exists
if [ -f "$HOME/.bashrc" ]; then
. "$HOME/.bashrc"
fi
fi
# set PATH so it includes user's private bin if it exists
if [ -d "$HOME/bin" ] ; then
PATH="$HOME/bin:$PATH" #<= ここの行が大切
fi
フォントのインストール
デフォルトでNOTOフォントがインストールされていたが、IPAフォントを以下のとおり追加でインストールした。
apt install fonts-ipafont fonts-apaexfont
rubyも便利なので、以下のとおりインストールした。
sudo apt install ruby ruby-dev rake
ちなみに、rake を入れないと rubygem が動かない。
python3のインストール
pythonは3がデフォルトでインストールされているが、pipを以下のとおり追加でインストールした。
sudo apt install python3-pip
shotwellデータベースのコピー
自分で撮った写真の整理にshtowellを利用している。
~/.local/share/shotowell ディレクトリ内に data ディレクトリがあるので、まるごとコピーして利用する。
既存のデスクトップPCからハードディスクの移設
こちらは、少しややこしいので、別ページに記載。
DebianやRaspberry Piでは、Tverで視聴できないので、不便に思っていた。
ネットで検索したら、Google Chromeでなく、Firefoxならば視聴できるとあったので、試してみると見事に見ることができた。
deb.multimedia.orgをaptに追加
マルチメディア関連のパッケージを導入するには、deb.multimedia.orgをaptlineに追加する。
vi /etc/apt/sources.list
# 以下の2行を追記
deb http://www.deb-multimedia.org buster main non-free
deb-src http://www.deb-multimedia.org buster main non-free
そのまま、apt updateをすると怒られるので、公式サイトにあるように、keyring等をあらかじめインストールします。
apt update -oAcquire::AllowInsecureRepositories=true
apt install deb-multimedia-keyring
これで、aptでマルチメディア系のパッケージがインストールできるようになる。
おわりに
上記で、概ねいつも使える環境になった。
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