(2023-01-14 初稿 )
これまでに、Raspberry Pi 3B+にArchlinuxをインストールし、使える環境を整えてきた。
元々は、Raspberry Pi 3B+の性能を考えて、コンソールにfbtermをインストールして日本語環境を整えて、軽快に利用しようと思っていたが、fbtermと日本語環境が、筆者の実力ではうまく動作させることができなく、いっそのこと軽いxfce4をインストールして日本語環境まで整えて使おうと、当初の目的を変更した。
ただし、fbtermの環境もあきらめたわけではないので、またいつか再挑戦したいと思っている。
ここでは、Raspberry Pi 3B+にxfce4をインストールして、fcitx5+mozcの日本語環境を整えるまでを記述する。
まずは、xfce4のインストール。インストールについては、以下を参考にした。
ビデオドライバのインストール
まずは、ビデオドライバのインストールをしようと思い、lspciで確認。
$ ldpci
なんと、何も表示されない。(^_^;) Raspberry Pi 3B+に限ったことなのか、よくわからないが、とにかくネットを検索して本家のArchLinuxのサイトにたどり着いた。
上記サイトのWikiに「The X.org driver for Raspberry Pi can be installed with the xf86-video-fbdev or xf86-video-fbturbo-git package」とあったので、まずは、xf86-video-fbdevを試してみたが、うまくXを起動させることができなかった。
ちなみに、Xのlogは以下のところにあるので、(EE)を検索すると原因がつかめるかもしれない。ちなみに、筆者のエラーは以下だった。
$ less /var/log/Xorg.log (EE) Failed to load module "fbdev" (module does not exist,0)
ということで、またはのもう一方、xf86-video-fbturbo-gitをインストールした。
こちらのパッケージは、pacmanではインストールできないので、paru等のヘルパーをインストールした後、以下のようにインストールする。
ちなみに、ヘルパーアプリのインストールについては、こちらを見てほしい。
$ paru -S xf86-video-fbturbo-git
コンパイルしてインストールするので、時間が掛かる。
続けて、以下のとおり、xorg server関連のパッケージをインストール。
sudo pacman -S xorg-server xorg-apps xorg-xinit xorg-twm xterm
再起動して、ログインを以下のコマンドでtwmが起動すれば成功。
startx
いくつかのxtermが開かれるので、すべてのxtermをexitで閉じれば、元のコンソールに戻る。
起動時から、X環境でログインできるように、lightdmをインストール。
pacman -S lightdm lightdm-gtk-greeter sudo systemctl enable lightdm
これで、ようやくxfce4のインストールの準備が整ったので、xfce4を他の使いそうなパッケージを含めてインストール。
pacman -S xfce4 xfce4-goodies gvfs pulseaudio pavucontrol
ちなみに、gvfsはネットワーク越しのファイルを取り扱うためのパッケージ。
日本語環境のインストール
さて、最後は日本語環境を整える。
以下のとおり、fcitx5とmozcを使って日本語の入力を行う。
pacman -S fcitx5 fcitx5-mozc fcitx5-cofigtool
以下のとおり、環境変数を設定する。ちなみに、fcitx5だけど、環境変数としてはfcitxをしていすることが、Archlinux Wikiで推奨されている。
$ sudo vi /etc/environment # 以下を記述 export GTK_IM_MODULE=fcitx export QT_IM_MODULE=fcitx export XMODIFIERS=@im=fcitx
各ユーザまたはXorgセッション毎に設定する場合は、~/.xprofile または ~/.xinitrc の最後に追記する。
再起動後、メニューの「設定マネージャー」から「fcitx5 設定」を選択すると以下のとおりになる。
実際にターミナルで日本語入力している様子が以下のとおり。
おわりに
筆者は、別のSDカードに、Raspberry Pi OS liteをインストールして、同じようにX環境を設定しているが、Raspberry Pi専用のOSだけあってインストールは簡単。
実際に使っていて、LightDmの起動、Xfce4へのログインが結構時間が掛かるが、一度、Xfce4が起動してしまえば、サクサクと操作することができる。
今後も、Rasbianと比較しながら、使ってみるので、何か気がついたら追記する。
以上、皆さんの参考になれば。